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「食中毒とは!?」全3回講義の1回目、『分類と発生時期』です。
1.食中毒の分類
食品衛生法上の定義では、「食中毒」の原因は食品のみならず、添加物や器具、容器包装も注意の対象としています。
どんなに食品が新鮮でも、盛り付けたお皿が汚れていたり、振りかけたゴマが腐っていたりしたらお腹を壊してしまいますよね。
また、食中毒を引き起こす物質としては、”ばい菌”以外にも、自然毒(ふぐ、キノコ等)や化学物質(油症等の公害病)も含まれています。
経口摂取した飲食物に由来する健康被害はまとめて「食中毒」でくくれるのですが、今回の講義ではその中でも病原微生物による健康被害を特集しています。
余談ですが、「食中毒」の中には飲料による健康被害も含まれている(水当たり等)ので、より厳密には
「食水系感染症」
と表現したりもします。
飲料水による感染症被害は、食あたりに比べてめったに耳にする機会がないのですが、そのあたりの事情は別の機会にお話ししたいと思います。
2.食中毒原因物質の内訳
厚生労働省発表の食中毒統計資料2018年版によると、
上記のグラフの通り病原微生物(細菌+ウイルス+寄生虫)による食中毒が全体の9割を超え、
どうやら「食中毒」= 病原微生物が引き起こす健康被害、と考えても良さそうです。
3.発生患者数の内訳
続いて今度は発生患者数の内訳です。
発生件数では原因トップ3が細菌・ウイルス・寄生虫で分割されいましたが、
このデータより寄生虫による被害は全体のわずか4%に過ぎないとわかりました。
寄生虫は発生件数は多いけど、被害者数が少ない!
この理由は動画で解説しています。
4.食中毒の季節性
私たちは経験上、夏場は食中毒が多いこと、冬場にはノロウイルスが流行することを知っています。
この実感は、厚労省発表の統計データともぴたりと一致してます!
細菌は5月から6月頃から患者数が増え始め、冬の時期には少ない山形を示しています。
いっぽうウイルスは夏場に少なく冬場に多い、U字型のような傾向を示しています。
実はこの季節性は、細菌とウイルスの”生き物”としても特徴ともかかわっているのです!
講義動画第1回では、上記の内容を小学生でもわかるように、詳しくわかりやすく解説しています。
引き続き第2回、第3回もお楽しみください!